2017年5月25日木曜日

『Bike in the sky』#92 韋駄天モンキーも旧車で・・・

こんにちは。

5月も下旬に入り、いよいよ夏の到来!

バイクの最も楽しい春、今年はなんだか短かったような感じを抱いているのですが
それは筆者だけでしょうか!?

そのわけは、この春の週末に限って雨の日が多く「走れなかった!」ことが一番のような気がします。

しかし、T-PADDOCKでは、その雨の週末の憂さを晴らすようなマシンが・・・
1970年式のHONDAモンキーZ50Z改!

モンキーは市販車1代目が1967年のZ50M。
5インチホイル、前後ショック無しのリジッドタイプで輸出専用モデルとして発売!

そして予想を上回る高評価であったとか。

そこには”VAN jacket"が巻き起こした”アイビー”というファッション・ムーブメントによる影響が
少なからずありレジャーバイクのカテゴリーができたキッカケの時期でもあります。

その2代目は1969年のZ50Aで、ホイルを8インチに変更しフロントフォークにはスプリング内臓のショックで
走行安定性を大幅に改善したモデル。

画像のモンキーは3代目にあたり、2代目のマイナーチェンジモデル!
最も大きなマイナーチェンジはフロントフォークごと簡単に分離できるタイプになり
このZ型になって両手ブレーキからリアブレーキが右足ブレーキになった点です。

その3代目モンキーを・・・
大胆にカフェ風にアレンジ!

そのため先ず一文字ハンドルに!
その一文字を取り付けるにはハンドルポストにあたるトップブリッジを有りモノのパーツで賄ってOkay!

そして、ハンドル位置がグッと低くなった為、シートも薄型に変更。
同時にシート位置を後方にセット!

また・・・
マフラーの見た感じはノーマルですが・・・

実はこのマフラーには当時(1970年頃)、
モンキーのシグナルレース用にエキパイから鉄製のパイプを直管状態でジョイントし
そのパイプエンドに排気効率と反復波?を考慮したインナーチューブを入れたモノなのです。

その効果の確認は当時では実際に走らせ、その後方を追いかけるように着いて行きマフラーから発せられる排気音に
渦巻くようなスクリュー音が出るようにインナーチューブ管の長さを何度も調整します。

そのスクリュー音が出ている時はノーマルより明らかに伸びる走りが味わえます。
現実に3速トップからはノーマル仕様より明らかに伸びてノーマル車をグイグイ引き離していきます。
こんな事を当時を懐かしんで記述しておりますが
1969年から1970年過ぎころ、筆者が高校生の時にちょっとしたモンキーブームがありました。

当時、筆者の悪友たちと先ず3台の2代目モンキーZ50Aを新車で購入!

その3台のモンキーで紀伊半島一周一泊野宿ツーリング等をして遊んだりしてましたら
さらに悪友の連れ、そのまた連れのツレなどで、ドンドン同じモンキーばかりが増え
いつしか行きつけのガソリンスタンドに集まるようになったり・・・

当然、皆のファッションは当時のお決まりのベージュのコッパン(コットンパンツ=綿パン)!
トップスは”BVD"の白のTシャツに赤の”スィングトップ”やマドラスチェックのスィングトップやらで
靴は”コンバース”ではなくVANのコンバースタイプの”ラダー?”と呼んでいたスニーカー!

当然、ヘアースタイルは”アイビーカット”で公然とヘルメットはなし!

まるでアメリカン・グラフティそのもののファッション!

そして、信号待ちで横並びにモンキーが最前列を支配すると、もうそこはサーキットのスタートと同じ雰囲気に・・・
そこで信号が青になるや否や、一斉にスタートを切ります。

その時の速度はMAXで全車60km/hそこそこ!
その時に筆者のモンキーだけが高温のスクリュー音を発しながら他のモンキーを引き離して行ったのを
昨日のように思い出されます。

その結果、皆のモンキーのマフラーチューンをしてあげたのも今から思えば青春の1ページです。
その懐かしい1970年から47年が経ちました。

しかし、このモンキーの走行距離は9937km!
この距離は実走です!

その距離の裏側には筆者の青春も一緒に刻まれて、ちょっと「ウルッ」とします!

当時には現在のようなタケガワ、キタコさんなどのモンキーカスタムパーツを造っているところもなく
全てが手作りのカスタム!

たしかに、カスタムパーツがあるとチューニングも容易ですし、ドレスアップも簡単です。

しかし、自ら道具を片手に「あ~でもない、こ~でもない」とか言いながら仕上げていく楽しさはたいへんですが
今では絶対味わえない時代の背景があったのかもです!

あ~、あの時代にもう一度戻りたいです!(またここで「ウルッ」と涙が出そうに・・・)

とか言いながら今回のオーバーホールではエンジンのキットパーツのお世話になりました。
ピストン&シリンダーキットで75ccにボアアップ!
さらにPC20のキャブレターでひょっとして今まで以上のベストマッチなのでは・・・

早速、組み上がったのでガレージ前で走行テスト!
最初はちょっと不慣れでしたが慣れてきたところでアクセルをグッと捻ると・・・

フロントが軽く持ち上がり・・・オットット・・・お~~ッ!やばいヤバい!
慌ててアクセルを戻し、フロントが地に着いたところで捻り直すと・・・
ググッグィ~っとけっこうな加速感!

思わずニンマリ!

ここまで仕上がると、早くキチッと完成させなくては・・・
あとは燃料コックとちょっとした電装系の修理!
俄然、ファイトが出ます!

古い乗り物をエンジンなど、ちょっと手を入れて甦らせられると気持ちのいいものです!

その古い乗り物のエンジンに手を加えられた乗り物ですこぶるカッコいいクルマが先週の月ヶ瀬に。
前述の3代目モンキーと同年頃のNISSAN フェアレディ!

当時、鮮明に覚えているのが、その日の朝刊を何気にパラパラ捲っていると・・・
いきなり新聞一面にこのフェアレディのマルーンカラーで「240Z登場」?だったかな?

そんなインパクトで目に飛び込んできました!
瞬間、「かっちょええ~!」で新聞に釘付け!

このオーナーさんは発売時期はライブではなかったみたいですが、小っちゃい頃に憧れてたことで
この現車を手に入れられたとか・・・

そして、このZのベースはS30のようでそれに240Zの通称「Gノーズ」と言われる長く伸びた
フロントグリルをご自身で装着。

色も240Zのメッセージカラーのマルーン色!
で、エンジンは「L型2.6ですか?」とお尋ねすると「いや!3リッターです!」と・・・

いや~、なかなかエエもん見せてもらいました!

クルマもバイクも1965年から1970年・・・筆者にとって一番のストライクゾーンです!

たぶん、この年代は国内だけでなく世界的に見ても最も味のある乗り物が存在した年代ではないでしょうか!?

「いやぁ~、旧車ってほんとにいいモノですねぇ!」

では!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

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